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「ものづくり学習」振興の必要性

  我が国は第二次大戦の荒廃の中から工業立国、貿易立国を志し、見事にそれを実現してきた。乗用車、二輪車、造船、DVD、カメラなどの製品から、これらを作る工作機械、ロボット、部品、素材など、日本が世界一の生産を誇る品目は枚挙にいとまがない。こうした素晴らしい製品群が、そしてそれらを生み出す日本のものづくり産業が、今も我が国の貿易収支と経済を支えている。
 又、現在、IT革命の進展が叫ばれているが、ここにおいても、「ものづくり」の重要性は失われることはない。ITにより生みだされるデータはこれまで以上に加速度的に増大する一方、これらの増大するデータを緻密かつ迅速に組み込んで製品として出力していく出力機や生産システムの開発が必要になり、その面からもIT時代において「もの」を「つくる」重要性は減じるどころか、その重要性は一層増してくると考えるべきである。
 「ものづくり」が産業の発達にとって決定的に重要なものであることを再認識するとともに、製造業を担う人々に対して、相応した敬意が払われる社会を目指さなければならない。こうした視点から「ものづくり」の現状を考えると、現場において優秀な技能を持つ人たちは、50歳を過ぎている人たちが多く、ものづくり技術の継承が容易ではない状況である。柔軟な頭脳を持った若者たちがものづりの現場に向かうようにならなければ、技術の継承は困難である。ものづくりの基本が「人」づくりにあることを十分踏まえた上で、新しい試みに着手することが、今、望まれることである。


「ものづくりは人づくり!」学校教育の中で「ものづくり」を考える

 こうした中で、「ものづくり」を担う人材の育成・確保のため、平成12年5月16日に出された「ものづくり懇談会提言」の中の「1.ものづくりを担う人材の育成・確保」の中で小中学校では、「子供たちに竹トンボ作りなどの単純なものづくりの楽しさを教えたり、ものづくりに対する興味・関心を高めるとともに、人間関係や自然体験を十分に積ませ、全ての基礎基本となる自ら考え、自らの手で創造する力を育てることが大切である」と述べられている。
 また、「工業高校等の専門高校は、我が国のものづくり基盤産業の担い手となる技能者、技術者の育成に大きな役割を担っており、カリキュラムの充実等を通して、実践的なものづくり能力の向上に向けた教育機会の充実をはかる必要がある」と述べられている。
 これらを受けて、ものづくり教育・学習のあり方を考えたとき、熟練労働者の指導によるものづくり体験や、「ものづくり」の現場を知ることは、日常の教育・学習では得にくい驚きや感動を得ることができる。新たに導入される「総合的な学習の時間」や「課題研究」等の関係教科やインターンシップ等において積極的な取り組みが期待されている。